いつもの刺繍にワンポイント加えるだけで作品が一気に華やかになるラメ入りの刺繍糸。
しかし、針に糸を通すのが難しかったり、刺している間に糸が割けたり絡まったりと、実際に使うとなると扱いづらいと感じる方も多いのではないでしょうか?
ラメが入った刺繍糸を上手に使うには、糸の特徴や種類、扱う時のちょっとしたコツを把握することで、悩みを解決することができます。
この記事では、ラメ糸(金糸)の特徴や種類、25番刺繍糸との違い、使い方やコツについてご紹介します。
また、実際に100均ダイソーのトートバッグに金糸を使って刺繍してみたので、ぜひ参考にしてみてください。
ラメが入った刺繍糸とは?
ラメが入った刺繍糸を金糸(きんし)といいます。
金糸には、その名の通り金色だけでなく銀やピンク、ブルーなどさまざまな色が多くのメーカーから販売されています。
代表的なメーカーは、25番刺繍糸でお馴染みのcosmoやDMCで、メーカーによって糸の太さや色合いが異なります。
金糸は化学繊維で出来ており、糸が硬くて割れやすい(ほつれやすい)ため、25番刺繍糸のように頻度に使用することはありません。
しかし、作品の一部に取り入れることで高級感や華やかさを演出してくれます。
次の項目では、手芸屋さんやインターネットでよく販売されているメーカーの金糸を画像付きで一覧表にまとめてみましたので、ぜひ参考にしてみてください。
cosmo『にしきいと』
金糸といえば『にしきいと』!多くの人に愛用されている人気商品です。
もともとは着物などの和装に使われていた金糸の製法を、刺繍用の糸『にしきいと』として作り上げた日本製のラメ糸です。
にしきいとは全部で57色が販売されていますが、中でも5つの種類に分かれており、それぞれ太さや硬さ、光沢感、色合いが異なります。
商品名 | 錦 (丸撚り) | 鏡 (たすき撚り) | 玉虫 (たすき撚り) | 発泡水 (たすき撚り) | 蛍 (たすき撚り) |
画像 | |||||
糸番号 | 02~07/09~14 16/18/20~23 | 24/28/29/31/32/33 | 101~112 | 201~206 | 301~306 |
色の特徴 | 落ち着きのある カラーと光沢感 | 存在感があるほど 強い輝きを放つ | 多色に反射する光沢光を通す透明感 | やさしい パステルカラー | パッと目を引く ブライトカラー/ネオン系 |
糸の太さ | 太め | 細い | 極細 | 極細 | 極細 |
糸質 | 硬い | 中間 | 柔らかい | 柔らかい | 柔らかく ハリがある |
おすすめのステッチ | バックステッチ ストレートステッチ | バックステッチ アウトラインステッチ | サテンステッチ | サテンステッチ | アウトラインステッチ バックステッチ |
参考:にしきいと|株式会社ルシアン
私は、発泡水と玉虫がお気に入りです!
糸が柔らかくて扱いやすいのと、色合いが好きです♪
DMC『Diamant(ディアマント)』
25番刺繍糸でお馴染みのDMC。
金糸は、『ディアマント』『ディアマントグランデ』『ライトエフェクト』の3種類に分かれています。
商品名 | ディアマント | ディアマント グランデ | ライトエフェクト |
画像 | |||
色の数 | 13色 | 6色 | 36色 |
色の特徴 | 上品な輝き | 上品な輝き | 宝石のような輝き |
糸の太さ | 普通 | 太め | 太め |
糸質 | 柔らかい | 中間 | 硬い |
おすすめのステッチ | サテンステッチ | バックステッチ アウトラインステッチ | バックステッチ アウトラインステッチ |
参考:DMCメタリック糸|DMC
25番刺繍糸との違いは?
金糸と25番刺繍糸の見た目以外の違いは?
金糸と25番刺繍糸の大きな違いは『素材』『価格』『糸の太さ』『糸質』『使い方』の5つです。
25番刺繍糸 | 金糸 | |
素材 | 綿 | ポリエステル |
価格 | 安い | 高い |
糸の太さ | 同じ | メーカーや種類によって異なる |
糸質 | 柔らかい | 硬い |
糸の使い方 | 束になっている糸から 使いたい分だけ取る | 束になったまま使う ※DMCライトエフェクトは使いたい分だけ取る |
金糸(きんし)の正しい使い方とコツ
用意した金糸(一本どり)を針に通すやり方をご紹介します。
基本的には、通常の糸に針を通すイメージでできますが、簡単にできる方法をポイント含めてご紹介します。
- 巻き付いている金糸を30cmほど取り出す
- 2,3本取り用の太めの針に1の金糸を通す
- 針を通した方の糸を玉止めする
- 玉止めしてない方の糸をハサミでカットして完了
針に糸が通りにくい場合は、糸通しを使うとスムーズに通せるのでおすすめです!
1~4が完了したら、いつものように刺繍しましょう。
金糸を使う時のポイントは『糸を短く切る』『一本どりの場合は玉止めしてから糸を切る』の2つです。
金糸は、通常の刺繍糸よりも絡まったり、糸が割れやすいので、短く切って頻繫に新しい糸に変えながら使いましょう。
通常の刺繡糸を使う時は60cmくらいにカットして使ってるから、かなり短めだね!
また、一本どりの場合は玉止めをしてから糸をカットすることで、糸のほつれを最小限に抑えることができます。
金糸を使ってダイソーのトートバッグに刺繍してみた
今回刺繍したトートバッグは、こちらです。
金糸が目立つように黒いバッグを選びました。
購入場所 | DAISO(ダイソー) |
JANコード | 4550480325767 |
カラー | ブラック/ホワイト/イエロー |
本体サイズ | 37cm x32cm x1cm |
今回は、どんな服にも合わせやすく、日常使いできるように、1色でシンプルめに仕上げました。
使用した金糸は、cosmoにしきいとの『綿 21番』です。
刺繍の際に用意した道具は、こちらです。
- 金糸
- トートバッグ
- ハサミ
- 太めの針
- 糸通し
どれも刺繍の際に必要な道具ですが、個人的に欠かせないアイテムが『糸通し』です。
金糸に限らず、通常の刺繍をする際は、必ず使用しています。糸通しがあることで、ストレスなくスムーズに糸を通すことが出来るので、おすすめです。
私が使用しているものは、100均で購入したものですが、金糸を何回か通すと、以下の画像の赤丸の部分が裂けてしまうことが何度もありました。頻繫に買い替えたくない方は、丈夫な糸通しを使用することをおすすめします。
針に糸を通したら、いつものように刺していきます。
刺す場所は、花の部分です。バックステッチで色を加えていきます。
糸を変える時など裏面の処理をする際は、金糸がほつれないようにいつもより多めに糸を巻き付けました。
完成
約2時間かかりましたが、完成しました。
今回は一部分だけの刺繍でしたが、お花の部分が一気に華やかになったので満足です。
まとめ
以上、ラメ糸(金糸)の特徴や種類、25番刺繍糸との違い、使い方やコツについてご紹介しました。
金糸は、通常の刺繍糸よりも硬くて割けやすいので扱いにくいですが、特徴を把握すれば上手く使いこなすことができます。
今回、実際に金糸を使ってトートバッグに刺繍してみましたが、いつもの刺繍とはまた違った楽しさを感じることができたので、これからも金糸をどんどん活用していきたいと思います。
ご紹介した内容が、何か少しでもあなたの役に立てたら幸いです。最後までご覧いただき、ありがとうございました。